時は江戸時代。若くして“人斬り迅鉄”と呼ばれた凄腕の渡世人がいた。だが迅鉄は戦いの末に命を落とし、天才蘭学者・源吉の手によって体の半分を機関（からくり）へと変えることでよみがえった過去を持つ。会話ができる妖刀・鋼丸と共に、あてなき旅路を続けていた。

幕府は国防のため、西洋の武器の導入を模索しており、その技術の掌握を水面下で始めていた。そんな中、迅鉄と鋼丸、二人の行く手に現れた謎の一団…。一時は退けるも、彼らは執拗に追ってくる。

一方、女渡世人・紅雀の丹も、死の間際にいた幕府の役人から謎の書状を託され、そのために迅鉄を襲ったのと同じ謎の一団の襲撃を受けるようになる。逃避行中の丹の前に現れた男、狩野は自らを長崎から来た学究者と名乗り、迅鉄の機関（からくり）技術を研究するために探しているという。

迅鉄の体に仕込まれた機関（からくり）を巡って絡み合う様々な思惑。次に迅鉄を襲う刺客は!?

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  迅鉄（じんてつ）

  通称「鋼の迅鉄」。正義とは無縁で、金をもらって人を斬るのが生業の渡世人。一度命を落とし、天才蘭学者の手で体の半分を機関（からくり）へと変えることでよみがえった。死に際し声帯を失っており、しゃべることができない。

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  鋼丸（はがねまる）

  人格を持ち、会話することができる妖刀。迅鉄の思考を理解する能力を持ち、迅鉄の代わりに人々と会話をする。かつては武士だったが命を落とし、妖刀となってよみがえった。

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  紅雀の丹（まこと）

  女渡世人。かつては迅鉄を母の仇と怨み、付け狙っていたのだが…。

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  狩野 久作（かのう・きゅうさく）

  長崎から来た学究者。武器を自作できる能力を持つ。迅鉄を探している。

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  月百（つくも）

  各地を渡り歩く旅芸人。騙し討ちの末、迅鉄を捕らえる。

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  月等（つぐら）

  姉の月百と行動を共にする少女。