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グランドジャンプ連載陣

とにかく楽しくてしかたなかった。もっと自分を出せたらいいなって思ってました───

 ※このインタビューは09年12月に行われました。

矢代雪次郎

身長/174cm
ポジション/SG
年齢/17歳

SD奨学金3期生。千葉県出身。流経大柏高校3年。広い視野と思い切りの良さを武器に、チームの司令塔として活躍。流経大柏高を千葉県新人戦、関東大会予選ベスト8に導いた。高校バスケを引退後はクラブチームやジムに通い、4月からの留学の準備に専念している。

 12月上旬、スラムダンク奨学金3期生、矢代雪次郎がサウスケントを訪れた。まるで彼を歓迎するかのように、到着した夜に大雪が降ったが、そのせいで印象が悪くなることはなかった。

「とても過ごしやすくて、いいところだと思いました。バスケと勉強に集中するにはすごくいい環境だと思います。寒いのも気にならないです。体育館はTシャツでいられるぐらい暖かいですし。」と、嬉しそうに語った。  サウスケントに行く前は不安が大きかったのだというが、実際にチーム練習に混ざったときには、そんな不安も見せず、まるでずっとチームの一員であるかのように堂々とプレーしていた。

「あの場にいたら、とにかく楽しくてしかたなかった。もっと英語でコミュニケーションを取れたらいいなって思いましたし、もっと自分を出せたらいいなって思ってました。」

 練習前、各自でシュート練習をしていたときには、チームのエース、JJ・ムーアに1対1を挑んだ。

練習前にチームのエース、JJ・ムーアに1対1を挑む矢代。まだ言葉でコミュニケーションが取れない分をバスケでカバー。

「自分、友達になりたいんですよ。でも、やっぱり言葉ではなかなかコミュニケーションが取れないので、どんどん、ああいうコミュニケーションを取っていきたいなと思います。」

 激しいブロックアウトなど、日本との違いに驚いた面もあったが、その一方で、楽しくプレーができたことで、当初の不安は消えたという。

「彼らは運動神経がものすごくて、自分は彼らのようにはなれないですけれど、どうにか対抗していきたい。ドライブがどれぐらい通用するのかと思って、やって1本決められたので、そこはすごい自信になりました。ディフェンスにもタイトに当たられたんですけれど、それでも慌てずにやればそこまでやられないかなと、ポイントガードとして自信がつきました。

 留学後の目標はアメリカの大学でバスケットボールを続けること。

「こんなチャンスは誰にでもあるわけではないので、このチャンスを絶対にものにしたいと思っています。」

サウスケント校を訪ねて 井上雄彦

2期生の二人はよく頑張っていました。誰もが応援したくなるような、好漢たちです。二人の目の前の目標は米の大学への進学。そのためにバスケットにおいてはまずコーチの信頼を勝ち取ること、ゲームに出て大学のコーチの目に留まることが必要で、自分の強み、やれることを貪欲に見つけてアピールしてもらいたし。もう一つバスケ以上に鍵を握るのは英語を始めとする勉強。与えられた時間は決して長くはないが、努力した経験は必ず先で生きる。今を目一杯大切に頑張れ!